【レポート】つどいvol.6「アウトドアの達人に聞く、生駒山の楽しみ方」
生駒に暮らす人や興味のある人がゆるやかにつながる、まちの交流会「つどい」を3月25日(土)に開催しました。
話し手には、生駒山の中腹で暮らし、これまで600を超える山に登ってきた關祥平(せきしょうへい)さん。聞き手に、いこまち宣伝部で3年間活動した高橋純子さんを迎えました。
会場は門前おかげ楼。中学校で教鞭をとる人、ロックバランシングを楽しむ人、ダンスの振り付けをする人、スポーツ自転車の営業マン、保育士、育休中のお父さん…など多様な人がつどい、自己紹介からスタートしました。
まず、關さんがこれまでの経験を紹介します。
中学1年生の時に読んだ本「チベット高原自転車ひとり旅」(九里徳泰/山と渓谷社)に憧れて自転車旅行を始め、中学生で房総半島一周、高校生で実家のあった千葉から北海道まで約1000㎞を走行。大学時代にチベット高原、マレー半島縦断、ニュージーランド、インドなど世界各国を巡りました。
その後、現在勤めるモンベルに就職。本格的にアウトドアを学び始めます。「もっと濃い体験がしたい」と、バックカントリースキー、クライミング、カヤック、アドベンチャーレースとアクティビティの幅を広げていったそう。
「厳しい山に登っているとき、生きていることが鮮明になる、っておっしゃっていたことがありましたよね?」
という高橋さんの問いかけに
「危険と隣り合わせの状況で山に登っているとき、感覚が研ぎ澄まされて命が燃えている実感がありますね。実は過去に雪崩にあったこともあります。でも普段はもっと気楽に、心と体をリフレッシュするために登っています」と笑う關さん。
山の魅力、生駒山の楽しみ方、そして生駒市の自然を楽しめるおすすめコース5選も紹介しました。
話を聞いた後は、グループごとに感想や疑問を共有します。
「生駒山のルートはどうすれば知ることができますか?」
という質問には、
「『いこいこマップ』という市販の地図がおすすめです。大きい地図なので、歩くルートの部分だけコピーして持っていくのがいいですよ」
と關さん。
山に興味のない人を山に連れていく方法として、「とっておきの景色のいいところで、美味しいお茶とお菓子を振る舞うこと」と關さんが提案すれば、参加者からは「六甲や吉野の芸術祭では、普段山でみかけない人も見ます。自然の中で過ごすきっかけをつくるって大切ですね」という意見もあがりました。
「みなさん、だんだん生駒山を歩かないわけにはいかなくなってきましたね」
と高橋さんが話すと、關さんも
「生駒山は好奇心がつきません。ぜひ、色んな道を色んな時間に歩いてみて、お気に入りのコースやスペシャルな場所をみつけてほしいです」
と答え、前半は終了しました。
12時からは、生駒駅までの登山道を歩きます。
山に入る前に、「2本のレールの上を歩くように脚の間を広めにとって、足裏全体を接地して歩くと安全で楽ですよ」とアドバイス。季節の花や野鳥、秘境スポットを紹介しながら歩きます。
途中で見つけた大きな岩の上で、鼻笛を披露。軽快な演奏に、参加者もリズムに合わせて手拍子します。小さい楽器ひとつあれば、山の中でも音楽を楽しめるので、いつも持ち歩いているそう。
最後に關さんが、「まちの近くに山があることは、とても恵まれたこと。今回のつどいを機に、もっと生駒山を歩いてほしいですね」と締め、和やかな雰囲気のなか終了しました。
参加者からは、
「いこいこマップを購入し、生駒山の登山を楽しみたい」
「生駒山を歩きます!」
といった声はもちろん、
「今回のようなイベントにもっと参加して、今まで経験したことのないことや興味のあることをより深く体験したい。また、現在の会社でSDGsに関する活動をしているが、地域と一緒につくっていけたらいいなと思った」
「予想していた以上にわくわくする会でした。生駒市をより暮らしやすく、面白い、活気あるまちにしていく具体的な活動に参加したいと思いました」
「つどいのきっかけは『アウトドアについて知りたい』という興味だと思いますが、話の中でまちの活性化につながる話題もあり、生駒をもっと良くしたいというみんなの気持ちも伝わってきました。とても楽しかったです!!」
といった感想も寄せられました。
参加いただいたみなさま、話し手の關さん、聞き手の高橋さん、ありがとうございました。次回は5月26日(金)に開催予定です。ぜひ参加してください。
写真撮影:いこまち宣伝部6期生 中村京子
■これまでの「つどい」レポート
つどいvol.12 「生駒をおもしろくする、新しい民泊のかたち」
つどいvol.11 「クリエイティブディレクターに学ぶ、視点の切り替え方」
つどいvol.10 建築士に聞く、住まいづくりの取捨選択
つどいvol.9 わがままじゃない?ささいなことから変える私の選択肢
つどいvol.8 授業作家と考える、失敗をおもしろがる力
つどいvol.7 うつわ屋さんと学ぶ、うつわのはじめ方
つどいvol.5 ひと工夫で変わる、豊かな暮らし
つどいvol.4 はじめしょう、「庭」とのお付き合い
つどいvol.3 暮らしに寄り添い「無理なく」はじめる
つどいvol.2 「学校に行きたくない」との向き合い方
つどいvol.1 面倒なのも楽しい?自然と共生した暮らし
つどいpre#03 なんかわからん店を語る夜
つどいpre#02 タンバリンを奏で、固定観念を捨てる夜
つどいpre#01 異色の編集家と考える『ささるアイデア』
2023.04.14 UP