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【レポート】つどいvol.3「暮らしに寄り添い『無理なく』はじめる」

生駒を楽しんでいる人や知りたい人が顔を合わせて、ゆるやかにつながる交流会「つどい」を9月30日(金)に開催しました。

話し手に、生駒市有里町で「自分に還る宿」をコンセプトに「古民家cottage鹿音」を運営する太田奈美さん(以下、奈美さん)。聞き手に、いこまち宣伝部6期生でローカルフォトグラファーの中村京子さんを迎えました。

場所は、南コミュニティセンター。
セミナーの企画をしている人、長年介護の仕事を続けている人、バイクが趣味の人、DIY好きの人、大学生、ドイツ雑貨の販売をする人…。職業も年代も様々な人がつどいます。

まず、奈美さんが「古民家cottage鹿音」の紹介をします。夫と4歳のお子さんと3人で役割分担しながら経営していること、築120年の古民家を改修したこと、国内外から年間2000人を超える訪問者を受け入れていること、心や情を交感して深い国際交流や人間交流をしたいと思ったこと…。
丁寧に言葉を選んで語られる奈美さんの暮らしに、参加者が心を寄せたところで、中村さんとの意見交換が始まります。

プライベートと仕事のバランスについての質問には、「あえて分けていないところもあります。だから、一期一会ながらも、お客さまと心を通わせることができるのかもしれません」と奈美さんが答えると、「仕事の中に、少しプラベートを見せていることが、リラックスできる1番のポイントかもしれませんね」と中村さん。

原因不明の病気で思春期に7年間にわたる入退院や闘病を経験したり、国際結婚をして文化や風土の違いに直面したり、立ち止まることを余儀なくされたこともあったそう。
「紆余曲折したけれど、人と交流することやその空間づくりが好きだという気持ちは変わりませんでした。自分のやりたいことを確立するためのベースは、自分に還れる癒し空間を絶対につくるんだという強い気持ちだと思います」と奈美さん。

話が一段落したとき、参加者の自己紹介が始まります。気持ちに灯が付いたのか、それぞれの「やりたいこと」が悩みや不安も含めて共有されました。

 

「コロナ禍でインターンシップが中止になりました。進路が描けず不安ですが、続けたいと思える仕事を見つけたいです」
「個人の生活の中にある些細な物語が好きです。有名ではない人のブログを読むのが趣味ですが、私もいつか日記本を作りたい」

「妻や母という役割とのバランスを考えて選んだ今の仕事と、やりたかったことの違いに悩みながら、次の1歩を探しています」
「生駒に引っ越してきて、こんなに落ち着いて楽しそうに過ごす人が暮らすまちがあることに嬉しくなりました。いつか自分の家の庭に小さな森をつくりたい」
「ベッドタウンに住んでいると、市外の高校に通い、市外で働くことが当然です。でも、本当は暮らしに近いところで仕事がしたい。ないものは自分でつくることが必要なら、小商いなのかなと思っています」

一巡した後に、中村さんが「では、やりたいことの壁になっているものを考えましょう」と呼びかけ、3人でグループになって意見交換をします。

 

お金、時間、安定、持続性、体力、気力、知識、場所、環境…。
多くの壁があげられます。

「では、ほんとにお金があれば、時間があれば、やりたいことは叶えられるのでしょうか」という中村さんの問いかけに、自分の気持ちと向き合う時間を持ちました。

「私は1度病気によって死を間近にする経験をしていることもあって、今を笑って過ごしたい、今を輝きたいと思う気持ちがありました。夫婦二人、まずは食べていけたらいいなと自分の暮らしを少し開放して、生活の中に鹿音を入れていきました。皆さんも強い想いがあれば、きっと叶います」
と奈美さんが話すと、
「それぞれ得意なものもあるし、経験もお持ちです。つながることで、乗り越えられる壁もあるかもしれません」と中村さん。

「すでにあるものに目を向けてほしいです。自分の個性や能力、ペースに合わせつくってきた暮らしを見返し、その窓を少し開いてやりたいことを始めましょう。そして、今日という日が、あの日がスタートだったと振り返れる日になってほしい」
という奈美さんの言葉でつどいはお開きになりました。

参加者からは、
「みなさんのいろんな思いを聞き、自分も頑張ってみようと思いました」
「うちに秘めた思いが強く、負けていられないと思いました」
「時間がないというのをやめたい」
といった感想が寄せられました。「豊かな暮らしに必要なのは、お金や時間じゃなくて、自分の熱意と語り合える友人だと気づいた」と話す人も。

ご参加頂いたみなさま、話し手の奈美さん、聞き手の中村さん、ありがとうございました。次回は11月19日(土)に開催します。
「想像以上にアットホームで居心地のいい時間でした。生駒に引っ越して良かったです」という嬉しい感想ももらっています。皆さん、どうぞ気軽に参加してください。

写真撮影:いこまち宣伝部7期生 いそっち

■これまでの「つどい」レポート
つどいvol.2 「学校に行きたくない」との向き合い方
つどいvol.1  面倒なのも楽しい?自然と共生した暮らし
つどいpre#03 なんかわからん店を語る夜
つどいpre#02 タンバリンを奏で、固定観念を捨てる夜
つどいpre#01  異色の編集家と考える『ささるアイデア』

2022.10.14 UP

いいサイクルはじめよう、いこまではじめよう

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