【レポート】つどいvol.1２「生駒をおもしろくする、新しい民泊のカタチ」

生駒に暮らす人や興味のある人がゆるやかにつながる、まちの交流会「つどいvol.12」を3月17日（日）に開催しました。

話し手は、生駒駅前に新しくオープンした民泊「しおのめハウス」オーナーの溝口雅代さん。聞き手は、いこまち宣伝部3期生の中垣由梨さんです。

今回は、泥だんご作りが得意な人、イベント会社を経営している人、三味線の弾き語りが得意な人、インテリアコーディネーター、テレビ局のディレクターなど様々な人が集いました。東京からの移住を考えているデザイナーの参加もあって、最初から和気あいあいとしたいい雰囲気。

前半は、溝口さんにしおのめハウスのこれまでを聞きます。

「生駒市に宿泊施設があればいいなと思ったのは2019年です。ベッドタウンって、都心部からのアクセスがいいということ。『自分でやるしかない』と思って、物件を5年程ほど探していたら、ここに出会ってしまったんです。一目ぼれでした」と溝口さん。

「シオノメ」という名前には流れや塩分濃度の違うものが交わる「潮目」のように、人と人が出会い花開く場所になってほしいという願いを込めました。地域の人と旅の人が交わり、スーパーで買い物したり、地域のお祭りに参加したりして、ホームステイのように過ごしてほしいと願っています。

「昨日は、お客さんがドライヤーを買ってきて寄付してくださったそうです。団体予約が入ってから、不足する布団を買いにいったこともあったし、最初から完璧に準備しなくても何とかなることを溝口さんに教わっています」

という中垣さんの発言に、笑いが起こります。数々のハプニングも触れ合うきっかけ。そんなことがきっかけで「とってもいい体験ができました」とお礼の言葉をもらえるというエピソードから、モノやサービスを充実させるだけが喜びにつながるのではないことを学びます。

その後は、建物の中をみんなで見学します。みなさん興味深々。

その後のグループトークはたくさんの意見が交わされました。

「生駒の暮らしを伝えるには、地域の方といっしょにバーベキューやお餅つきをする機会があればいいなと思います。どうやって地域の人とつながっていくんですか」

という質問には、

「地域食堂を開いているので、地域のおもしろい人とつながることができました。地域活動は仕事と違って報酬は得られません。でも、自分が気になるから続けること。動いた分、つながりが増え、ビタミン剤となって戻ってくるんです」

と溝口さんが言えば、

「地域活動はお金も労力も出ていく一方で、怒られることもあります。でも、仕事では出会えない人と出会えるのがおもしろいんですよね」

と、中垣さん。10時から15時の間は、レンタルスペースにしてたくさんの人に関わってもらうきっかけを作ろうと考えています。

参加者からは、

「幼少期の花火が楽しかったように、何てことのない日常が染み込んでいく場所になってほしい」

「大阪市内に住んでいるが長屋がなくなって、新興住宅地になってしまいました。ここは趣のある住宅地。何かできることがあれば、仲間にいれてほしい」

「オーストラリアから来た友だちに生駒を案内したことがあります。生駒山にいって、家でたこ焼きをいっしょに作ったら、『日本の中で生駒が一番いい』といってもらえました。来てもらったら喜んでもらえるというのは私も確信しています」

といった意見がありました。

宿泊していた人からは、

「ここは、とても素敵で温かい場所でした。溝口さんにおにぎりやお惣菜をふるまってもらいました。生駒の雰囲気もわかったし、さらに魅力を発掘したいなと思います」

「ちょっと歩けば、山もまちもある。人の息遣いと自然が交差して、シオノメハウスは観光にもぴったりの拠点です。何かイベントや教室があれば、こんなふうに『どうぞ、どうぞ』とまちの人の輪に気軽にいれてもらえるのもうれしいです」

という実感のこもった感想をもらいました。

「共感しあって、人と人がつながるから、場が生まれる。そんな豊かな場所だから、旅の人を呼ぶことができるのではないかなと思います」

「自分が住んでいるまちを、褒めてもらえるのはうれしいことです。お互い様の気持ちで人に接して、いいまちをつくっていくことで、もっと生駒は盛り上がっていくのではないでしょうか」

という溝口さんと中垣さんの言葉に大きな拍手がおこりました。

参加いただいたみなさま、話し手の溝口さん、聞き手の中垣さん、ありがとうございました。つどいは、今回でいったん終了です。ぜひ、今後は皆さん同士で「つどい」のような集まりをつくってみてください。

写真撮影：いこまち宣伝部6期生　さくさく

2024.04.04 UP