わが子のように育てる、生駒の完熟いちご
きよの杜農園
高山町を走っていると、道路沿いに大きなハウスが見えてきます。ここは、2年前から清森さん夫婦が営む「きよの杜農園」。私がこの農園のいちごに出会ったのは、生駒のとあるマルシェでした。ひときわ大きくつややかで、色鮮やかな「古都華」。 それは、わが子のように、丁寧に、愛情をこめて育てられたいちごでした。
いつかは生駒で、自分の農園を
生駒育ちの清森さん。一度はサラリーマンとして就職するも、学生の頃に通学の途中で見ていた田畑が、少しずつ使われなくなっていく様子がずっと心に残っていたと話します。「いつかは生駒の土地で農業ができたら」と思っていたところ、コロナをきっかけに働き方が変わり、友人と農業を始めました。最初は仕事と両立しながら、育てやすい玉ねぎやにんにくの栽培からスタート。のちにいちごの師匠と出会い、本格的にいちごづくりの道へ進みます。いくつかの品種を育てる中で、酸味と甘みのバランスに惚れ込んだ「古都華」に出会い、今は夫婦でこの一種にしぼって育てています。
落としてしまったいちごに「ごめんね」
「いちごづくりは、思っていたよりずっと大変でした」と話す清森さん夫婦。いちごは3月の苗づくりから始まり、収穫できるのは12月ごろ。およそ10か月かけて育てます。水やりだけで3時間かかることもあり、特に古都華は虫に弱いため、病気を防ぐ葉かきの作業も欠かせません。
こうして手塩にかけて育てたいちごだからこそ、作業中に誤って落としてしまったときは、自然と「ごめんね」と声をかけるのだそう。そんなやり取りからも、いちごへの愛情が伝わってきます。
2回目、3回目と来てもらえるのがうれしい
農園を始めて2年。「おいしかった」と、2回、3回と来てもらえるのが、いちばんうれしいそうで、いちごをきっかけに地元の同級生や友人のお母さんなど、少し遠のいていた関係がゆっくり動き出しています。
きよの杜農園のいちごの特長は「完熟」。一番おいしい状態で食べてほしいから、しっかり待って真っ赤になったものだけを収穫します。ハウス前では、朝採れいちごの直売もしています。ぜひ一度、味わいに来てみませんか。
WRITER 武田香織
大和郡山市生まれ。2006年から生駒市在住の1児の母。平日は大阪の電機メーカーに勤務する会社員。休日の癒しは、生駒のお気に入りスポットで店主や常連のお客さんと世間話をして過ごすこと。(いこまち宣伝部8期生)












