地域とつながる寺子屋活動
テンプリッシュ
長弓寺円生院では、月に一度小学生が日本文化を英語で学ぶ地域貢献活動「テンプリッシュ(Templish)」が開かれています。2013年、近所の子ども達に声をかけて始めた活動は、毎回あっという間に定員に達するほど大人気。「学びの場」として地域とつながり、自然と人々が集まる居心地のよい空間になっています。
お寺+英語+日本文化のはじまり、はじまり
お寺の門をくぐると、「Hello!How are you?What’s your name?」と英語の挨拶が聞こえます。最初は緊張気味だった子ども達も、回を重ねるごとに「My name is…」と自信を持って答えられるようになるそうです。
この活動は「お寺が地域にとけ込み、みんなで集えるコミュニティスペースのような場所になれないか」という住職の池尾宥亮さんの想いから始まりました。現在ボランティア講師を務める樫本英之さん(ヒデリーダー)と、子ども達の無限の可能性を引き出す方法を考え、「単なる英語の勉強ではなく、ここでしかできない日本文化を英語で体験してもらう」ことに決まりました。
五感を使って楽しむ
アクティビティは「Pounding RiceCake(餅つき)」「Original Koinobori(こいのぼり作り) 」「Flowing Noodles(流しそうめん))」…など、「子どもと共に学び楽しむ」ことを考えて企画されたものばかり。歌やゲームを取り入れながら、英語を楽しんで聞いたり、体を使って話したりできる工夫がいっぱいです。
例えば1月。つきたてのお餅の味を選ぶ時、リーダーから教わる「Kinako(きなこ)or SoySauce(醤油)or Both(両方!)」のキーワード。すると、ほとんどの子が目をキラキラさせながら、きれいな発音で「Both!」と答えます。楽しいと、自然に言葉を覚えることができるんですね。
「学んで」「まねて」未来へつなげる
スタッフも、生駒で子育てをする人ばかり。
「さまざまな地域の子ども達が集まることも魅力の一つです。学校や家がしんどいとき、失敗したときに、安心できる居場所は一つでも多くあったほうがいいですよね。ここでの体験をシェアすることや、知識をつなぐことの大切さを学びながら、一人でも多く世界へ飛び出してもらえたら嬉しいです」と話します。テンプリッシュを卒業した中学生がジュニアリーダーとして運営のお手伝いをする姿も見かけました。
生駒から始まったテンプリッシュが全国に広がって、子ども達の笑顔が増えたら嬉しいなと思います。
(2020.3.17)
- テンプリッシュ@長弓寺 円生院
住所:長弓寺円生院(生駒市上町4442)
電話:0743-78-3071
時間:月1回14:00~16:00
費用:1回500円
- http://www.chokyuji-ensyouin.jp/
WRITER 梅田洋子
生駒生まれ、生駒育ち。女子+男子2人の子育て中。いこまち宣伝部の活動を通して、お店や活動する人の想いにふれ、ますます生駒を応援する気持ちが強くなりました。趣味は、カメラとキャンプ。技術はまだまだですが、まえのめりな宣伝部仲間のおかげで、素敵なカメラライフが送れそうな予感。(いこまち宣伝部3期生)