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【レポート】いこまちマーケット部vol.03

10月1日(日)、「いこまちマーケット部(以下、マーケット部)」3回目の講座を開催しました。

この日は、「過去に通ったビジネススクールでは方法論を学んで、利益をあげることや規模の拡大を考えたけれど、マーケット部では人を大切にすることを教わるので、モチベーションがあがります。みんなと一つのことを作りあげていくのもワクワクします」という部員の声から始まりました。

役割を与えられるのを待つのではなく、自分の想いやパッションを大切にすることを改めて共有します。

心地いいマーケットと物足らないマーケット

今回の宿題は「マーケットを見学してくること」。グループにわかれて、それぞれが体験してきたマーケットの良かった点、モヤモヤした点を話します。

 

<良かった点>
・小規模なマーケットは、のんびりできた
・ボードゲームコーナーや打楽器コーナーがあって、仕事と遊びが両立していた
・出店者の数が多いと見ごたえがあって、選ぶ楽しさがあった
・コンセプトやテーマが明確なマーケットは賛同しやすい
・他のまちから来た人も地元の人も楽しめる構成だった
・メダカ屋さんがあって人気だったので、いろんなジャンルがあれば楽しめる
・店舗が「コ」の字型に配置してあって見やすかった
・机やベンチがいたるところにあって滞留できた など
<モヤモヤした点>
・主催者と出店者の気持ちにギャップを感じた
・出店者に商売っ気がなく、消極的だった
・お昼すぎには商品がなくなっていて楽しめなかった
・座る場所がなく、立って食べなくてはいけなかった
・仲間で楽しんでいる人ばかりだったので、一人で参加すると寂しかった
・テーマを絞り過ぎていて、多世代で楽しめなかった
・常連客が店の人と話し込んでいて、なかなか買い物ができなかった
・炎天下で長居しようと思えなかった  など

意見を聞いていた講師の鈴木美央さんが「マーケットは“塩梅(あんばい)”が大切。商売っ気がないのもイヤですが、営業されすぎるのもイヤなはず」と笑うと、講師の若狭健作さんも「コンセプトがかっちりしすぎているのも、雑多すぎるのもしんどいですもんね」と応じます。

「地域にまつわるモノを扱っていると広報されていたのに、現地ではハーバリウムやチェーン店系列のレモネードが並んでいてがっかりした」という部員の意見には「期待値と現実が乖離していると残念なので、大風呂敷を広げずにがっかり感を避けるのも大切」と鈴木さん。
この他、お金を使い続けないと満足できない状態をつくらないこと、どこまでを許容するかを示す必要性を確認し合いました。

私たちのマーケットで大切にしたいこと

来年3月のマーケットは、イモ山公園での開催が決まっています。市街地にあって、出店者が使える駐車場があり、最寄り駅から徒歩15分以内で行ける公園という理由で選んだ場所です。

「来場者数は、場所の特性から想定します。ここは出店者以外に80台の駐車場があるので250人が車利用、近隣の人や公共交通機関を利用する人が250人だと想定すると500人くらいがやって来るマーケットをつくるのが目標です」と鈴木さんが話すと、「何千人も来るイベントを1回やって『やりきった』と満足するんじゃなくて、これなら次もできるかなと思えることを大切にしたい」と若狭さん。

会場となる公園をみんなで見に行きます。

写真をとったり、イメージを話し合ったりする部員に
「木の下は、出店に適しています。テントなしの人を手前に、テントを使う人を奥に配置すると人の顔が見えます」
「空間は広いけれど、500人規模の想定なのでそんなに出店者は増やせませんね」
「音楽があると気持ちよさそう」
「目の高さよりも上を飾ると空間をつくることができます。木にガーランドをかけるのもいいですね」
と鈴木さんと若狭さんが声を掛けていました。

この公園の近くに住む部員が「子どものときは、買ってきたハンバーガーを家族とここで食べて、知らない子と遊んでいました」と話すのを聞いて、鈴木さんが「交流や関わり、そして休日の豊かな過ごし方といったことは、今回のキーワードになりそうです。道路でマーケットをするときは、片側に店舗を、反対側にベンチを並べるんです。すると『それ、どこで買ったんですか?』と参加者同士の会話がうまれやすい。でも、別々の場所に座る公園で交流を生むには仕掛けがいるんです」と続けます。

鈴木さんが関わる埼玉県北本市のマーケットでは、交流をおこす仕掛けとして焚き火をしています。焚き火で焼くものは、マシュマロのようにすぐに焼けてしまうものや、サツマイモのように放置しておけるものではなく、焼き加減を確認し合える「長ネギが最適」なんだそう。

部員からは「この規模だと、同じジャンルの店が重ならないほうがいい」「売り切れてしまって何もない店舗は寂しいので、商品がなくなったら帰れるようにしたほうがいい」といった意見もだされました。

・公園の空間をいかそう
・人との親密さを大切にしよう
・エンターテイメント的ではなく、日常の休日の過ごし方としての場をつくろう
・他人と関わる仕掛けをつくろう
・共感してもらえる出店者を探そう

といった点を最後に確認し合って、講座は終了しました。
次回は具体的な役割やコンテンツを決める予定です。

写真撮影:いこまち宣伝部6期生 中村京子

■これまでのマーケット部のレポート
1回目講座/好きなマーケットを伝え合おう
2回目講座/マーケットがある日常を考えよう

■マーケット部募集ページ
いこまちマーケット部、はじまります

■過去のマーケットに関する講座レポート
スタイリングウィーク2022「マーケットでまちを変える」

2023.10.06 UP

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