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結婚・開業50年、お客さんと共に歩む洋食店

グリル・コリーヌ

生駒市北部の住宅街・鹿ノ台にある小さな商店街の中に、昔ながらのショーウィンドウが置かれている洋食店があります。入口のドアを開けると、茶色い木の壁、L字にカーブした銅板カウンター、低めのテーブルセットが目に飛び込んできます。お昼時(ひるどき)には、ランチを食べに来るお客さんたちで賑やか。みんな笑顔で挨拶し、我が家のようにリラックスしています。

結婚と同時に開業して

店主の岡波楢三(おかなみゆうぞう)さんは、天理市出身。6人兄姉の末っ子で、デザイナーに憧れていましたが、料理人の道へ。高校を卒業した後、奈良ホテルのシェフとして働き始めました。当時は、まかない付きで月給1万8千円という時代。自分のお店を持つために、その大部分を貯金していたそうです。
そんなとき、遠く久留米からホテルの研修にやってきた妙子さんと出会いました。二人は結婚し、奈良市学園大和町に最初の店舗をオープン。その後、1981年に鹿ノ台に移転しました。

病気を乗り越えながら営業

開業当時はほぼ休みなくお店を開けていた、という岡波さん夫妻。5時起きで中央卸売市場に買い出しに行き、朝8時から夜10時まで営業しました。子どもが小さい頃は、日曜だけ休日に。良質な素材と味が信頼を生み、地域の内外から客足が絶えず、忙しかったそうです。
大変だったのは、夫婦それぞれが病気で入院した時。「1人ではできん仕事やからなぁ」と楢三さんは言います。取材している間もあうんの呼吸で、お皿を洗ったり、コーヒーをいれたり。二人三脚で歩んできた年月を感じました。

お客さんと共に末永く

常連の多いコリーヌですが、その理由はメニューの豊富さにあります。ふわとろ感で人気のオムライスや、食べ応えのあるランチセット、カツ丼や焼き飯も評判。
二人との会話を楽しみにする人も多く、店内はあたたかいやり取りでいっぱいです。楢三さんいわく「お客さんに遊んでもらっている感じ」だそう。その場にいる人たちが、ひとつの大きな家族に見えてきます。

岡波さん夫妻は、今年で結婚・開業50年。話を聞きながら、ずっと元気でいてほしいと思いました。ぜひコリーヌに行ってみてくださいね。

(2023.3.22)

  • 住所 生駒市鹿ノ台南2-3-24
    電話番号 0743-78-2962
    営業時間 11:00~17:00
    定休日 火曜日

WRITER 中村京子

1977年、釧路市生まれ。松江・広島・福岡・大阪など様々な土地で暮らした後、2018年から生駒市在住。学生時代の専攻は視覚心理学。人と自然とクラシック音楽が大好き。(いこまち宣伝部6期生)

心地よい暮らし、温かな人、おいしいお店、みんなで楽しめるイベント…。
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