「チロる」は魔法の合言葉
まほうのだがしやチロル堂
2021年8月にオープンした駄菓子屋さんは、子どもたちが遊んだり、宿題をしたり、いつもにぎやか。でも、普通の駄菓子屋さんとは仕組みがちょっと違います。入口にあるカプセルトイに100円を入れて回すと、100円の価値のあるチロル札が1~3枚出てきます。これを使えば、1枚で500円の価値のあるカレーも食べられるんですよ。
あら通貨は「チロル」。子どもを想う大人たちの想いが支えるお店
チロル札を手にいれることができるのは、18歳以下の子ども達だけ。そして、子ども達がカレーを100円で食べられる仕組みを支えているのは、この場所に共感して「チロる」大人たちです。
「チロる」は、「寄付する」と同じ意味。でも、施す側、施される側という隔たりのある関係ではなく、もっと近い目線で関わって行きたいという思いで、わざわざ呼び方を変えました。
現金でチロることもできますが、お店で飲食することもチロることになります。おすすめは「ツキノワカレー(1,200円/ドリンク付き)」。大阪市中央区にある行列のできる人気店「ツキノワ」のカレーです。和風だしをベースに15種類のスパイスが入ったカレーはテイクアウト(900円)も可能。3チロルがついているので、これを食べれば間接的に子どもたちを支えることになります
おすすめの過ごし方はカレーを食べ、駄菓子を買って、コーヒーを飲むこと。学校がある平日のお昼間は比較的空いているので、ゆっくり過ごすことができます。
スタッフの思い
大学生スタッフのりおちゃんにチロル堂のいいところを聞きました。
「ここにいる大人は『勉強ができて、ルールを守ることが良い』という物差しで子どもを見ません。私は昔、自己主張をしたときに、まわりの大人たちから否定され、辛い思いをしたことがあるので、子どもたちには自分の意見を押し付けたり、否定したりしないように心がけているし、年齢が近い分、対等に話すようしています」
オーナーの石田慶子さんは
「誰が困っていて、誰が困っていないかではなく、困ることは誰にでもあるはずなんです。そんなときに、誰にとっても拠り所になる居場所であり続けるのがチロル堂の存在理由です」
「チロるね〜!」
寄付だけど寄付じゃない。地域をあたたかく包む魔法の言葉。
一人では何も解決できないけれど、そこで頑張っている人を応援することで、一緒に何かできるのではないかと期待しています。
(2022.2.7)
- 住所:生駒市元町1丁目4−6
TEL:0743-61-5390
[昼営業]
営業時間: 11:00~18:00
定休日:水・日曜・祝日
※水曜日は地域こども食堂「たわわ食堂」になります
[夜営業(酒場)]
営業時間: 18:30頃~23:00
定休日:月・火・日曜日 - https://tyroldo.com/
WRITER 中垣由梨
生駒生まれ、生駒育ち。フリーランスのグラフィックデザイナー。地域をITで盛り上げる「CODE for IKOMA」メンバー。家庭と仕事以外に「地域」に参加すると、人とつながって、新しい自分を発見したり、活動の意欲になったりすることを実感。趣味はカメラ。楽しみながら、大好きな生駒を撮影したいです。(いこまち宣伝部3期生)