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真心こもった「まちの文具店」

文具のいなもり

生駒駅前で、ひと際目立つ赤い店構え。生駒の人から愛される「文具のいなもり」は、今年で創業65周年を迎えました。地域のお客さんのニーズに合わせた品揃えはもちろん、ぬりえコンテストを開催したり、クスッと笑ってしまうポップを飾っていたりと、常に工夫が凝らされたまちの文具店です。

地元ならではの楽しみ方ができる店

「限られたスペースの中に、どんな商品を置くかが難しい」と話すのは、3代目の現店主・稲森政一さん。店内はいつもたくさんの文房具であふれ、親子2代、3代にわたって利用する人もいます。
令和元年に移転リニューアルオープンする際には、「高級感があって、おしゃれでカッコいいステーショナリーショップ」も夢見ました。でも、先代やスタッフと話し合い、「生駒の人に愛され、育ててもらったお店。自分たちが勝手に変えてはいけない」と今まで通り「まちの文具店」として続けていくことになりました。
創業を記念して不定期に開催している塗り絵コンテストは、すでに8回目を迎えました。店内いっぱいに飾られた作品を「こんなぬり方もあるんだなぁ」と眺めながら、知っている子ども達や友達の名前を見つけてうれしくなるのは、地元ならではの楽しみ方です。アート賞やメルヘン賞などたくさんの賞が用意されていて「入賞して、喜んでもらいたい」というお店の気持ちが伝わります。

やっぱり、「いなもり」

お客さんの「これ、ありますか?」という問い合わせの声を手がかりに、生駒の人のニーズに徹底的にこたえた品揃えは個人店ならでは。買ってもらった商品がお客さまの役に立ち、そのお礼をわざわざ言いに来てもらえた時は、「最高にうれしく、この商売をしていて良かったぁと思えます」と稲森さん。「商品を売る以前に、自己の良心を売れ」。創業者である祖父が遺したこの言葉を、いつも心に留めているそう。
我が家の子ども達は、よく「もうノートがない!」「明日〇〇がいる!」と突然言います。そんな時、頭に浮かぶのは次の日に家まで届けてくれるネット通販でも、全国展開されている大型店舗でもなく、やっぱり「いなもり」。
まちを愛し、そこに暮らす人に必要とされたいと思う真心があるからこそ、「まちの文具店」として65年もここにあり続けているのでしょう。

(2020.11.26)

 

  • 住所 生駒市元町1丁目3-19(駐車場なし)
    電話 0743-75-2808
    営業時間 9:00~20:00
    定休日 毎週日曜日(お盆・年始休暇あり)
  • https://bungu-inamori.jp/  

WRITER 高橋純子

尼崎出身、2010年から生駒在住。どんなモノにも興味津々、カメラを持ってどこにでも現れる遊び人主婦。いこまち宣伝部として、マニアックな話を聞き、生駒を遊びつくしていたら友達がいっぱいできました。豊かな自然と人との出会いが生駒の魅力。美味しいお酒を飲むための、食への探求心は人一倍です。(いこまち宣伝部3期生)

心地よい暮らし、温かな人、おいしいお店、みんなで楽しめるイベント…。
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