ご縁の“おかげ”をたいせつに
門前おかげ楼
「生駒の聖天さん」の名で親しまれる宝山寺の参道で、大正時代の料理旅館を2015年に改築しオープン。「蕎麦食処 六根亭」をはじめ、宿やギャラリー、レンタルスペースを併せもった複合施設です。古い風情を残しながら、参道を訪れる人がこの地を楽しめるような取り組みをしています。
生駒のまちはここから始まった
宝山寺へ続く石畳の参道。非日常的で厳かな雰囲気を感じるこの場所に、おかげ楼はあります。2014年に町家などでアート作品を展示する『奈良・町家の芸術祭 はならぁと』の会場になったことが、この料理旅館の復活につながったそうです。2015年に改築オープンした後にはトークイベントや音楽ライブ、ヨガが開催されるなど、人と人がつながる場にもなっています。
「宝山寺を参拝する方のために、生駒駅ができて、まちが発展していきました。参道を大事に守りつつ、ますます魅力ある所へと変えていきたい」
と話すのは、オーナーの小川雅巳さん。参道の活性化を目的に地域の有志でつくる「生駒聖天さんどう会」のメンバーでもあります。
窓から眺める絶景とお蕎麦
おかげ楼には、「蕎麦食処 六根亭」という食事処もあります。
「毎朝、石臼で挽いたこだわりの蕎麦粉で、打ちたての蕎麦を提供しています」
と、スタッフの廣瀬志麻さん。おすすめは、六根亭のオリジナルメニュー・巾着六根蕎麦。その名の通り、六つの根菜が飾られています。添えられている甘い揚げ巾着は生駒聖天さんにあやかっており、中には聖天さんの大好物の大根が。
ふと、窓の外に目線をうつすと、そこには生駒市街地の絶景。お蕎麦の美味しさをさらに引き立てます。
意味のある一歩を踏み出せる場所に
多くの人が繋いできたこの参道は、まさに生駒の宝物。
「ここからたくさんの人が活動を広めていきました。これからも、何かの始まりの場であり続けたい」と小川さん。
古きよき風情を感じながら、新たな一歩のきっかけとなる場・おかげ楼。
みなさんもぜひ、足を運んでみてください。(2019.12.5)
※写真提供 イコマカメラ部
- 門前おかげ楼
住所:生駒市門前町16-3
電話:0743-25-4083
営業時間:11:00〜16:00(15:00ラストオーダー)
定休日:月、火曜(1・16日祝日営業)
- https://www.okagero.com/
WRITER 金澤幸恵
鳥取県出身。2016年から生駒市在住。1児の母。平日は生駒山に見送られながら、大阪へ通勤。歌うことが大好きな息子に合わせて、ウクレレを弾くのが一番の楽しみです。一歩踏み出せば人の輪がぐんと広がる生駒。いこまち宣伝部の活動を通して、住んでいるこのまちが大好きに。(いこまち宣伝部4期生)