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【レポート】いこまちマーケット部2期生vol.03

10月6日(日)に3回目の講座が開催されました。今回は「生駒のマーケットを考えよう」が大きなテーマです。

「前回の講座で、生駒のまちがグッドサイクルしていることを実感した。市民のみなさんと行政が積み重ねてきたことが回り始めている。発信し続けてきたことがきっかけでマーケット部に参加してくれる人が複数いることが何よりの結果。みなさんがこうしてやっていることもきっと次につながりますね」という、鈴木さんの振り返りからスタートしました。

さらに、前回出た意見に対して、鈴木さんの考えが共有されました。

◇雨の日はリスクなのか
雨の日ほど開催できるならした方がいい。雨の日はお客さんが少ないことを見越して、常連さんや本当に来たい人だけが来る。人気店も並ばずに買える、お店の人とゆっくり話をしながら買い物できる、などといったメリットを享受できるのは雨の日ならでは。
雨の日は特に、自分がお金を支払うことで他者の生活が支えられている、この生産者さんがいるおかげで自分の好きな商品が買える、といったお互いが支え合って生きているという関係性が視覚化されやすくもある。
◇地域の中で生きるということ
有事のとき、スーパーでは棚が空っぽでも、マーケットでは食材があふれていることがある。物はあるのに、流通が止まってスーパーに届かなくなっていただけ。地域でうまく回るしくみがあれば、災害にも強くなるし、遠くから輸送してくる必要もなくなって自然と地産地消になる。規格外の野菜もマーケットでは問題なく売れるし、規格や見た目にこだわる必要もない。

生駒で必要な場所とは
次に、「みんなが生駒にどんな場所を必要としているのか」について考えました。

・1人でふらっと立ち寄れる違和感のない場所
・1人で静かにボーっとできる、大人のくつろぎ場所
・まわりに人はいるけれど1人の時間を確保できる場所
・ザワザワした気持ちになったときに、ここに行けば心がフワッと元気になれる場所

「『1人』というキーワードが多く挙がったのが印象的。家=First Place、職場・学校=Second Place、それ以外の場=Third Placeという位置づけの中で、Third Placeがあると暮らしが豊かになると言われている。前回意見の出た、『チェーン店でいつものコーヒーを飲む時間は、匿名性を持ててひとりになれるから落ち着く』という話ともつながる」と鈴木さん。

「会話できる、交流できる場」「大人の学校みたいな場。得意なものを持ち寄って教え合う、つながり合う場」という部員の意見には、「自分の老後が楽しくなるように今から仕込むイメージですね。生駒で老後を過ごすことが安心で楽しい、といった良いイメージを持てる場があるとよいですね」とこたえます。

他にも
・宿泊施設
・助産院がほしい。あると、産後の居場所ができやすいので子育てしたい人が増えやすい
・当番や役割が決まっていない、気が向いたら気軽に行けるイベント
・花やアンティークといった、カテゴリー特化型マーケット
・地域から離れていきがちな高校生から20代ぐらいが集まれる場所

といった意見も出ました。

1期生との座談会
この日の講座にはいこまちマーケット1期生7名も参加。1期生から見た2期生の印象やアドバイスなどがざっくばらんに話されました。

・1期は純粋にマーケットが好きな人が多かった。2期は長いスパンでまちを見ている人が多い。マーケットが人の生活に染み渡るもので、人と人との関わりや好きな居場所を見つけてまちの中にコミットできる場を作る可能性があるものなんだ、と話を聞いていて感じた
・マーケットを場づくりのツールとして2期生がとらえているのがおもしろい
・1期では「こういうマーケットを作ってみたい」というイメージが固まっていたために、その枠を外すのに苦労した。2期生には「こうあるべき」にとらわれずに進んでいってほしい

・生駒に移住してきたばかりだったが、自分の居場所をマーケット部で見つけた。メンバーが違うだけで作るマーケットが違ってくるのがおもしろい。それぞれが作るマーケットを必要としてくれるお客さんも違うのではないか
・マーケット部がきっかけで、自分で場を作りたいという想いが高まり動き出した結果、生駒にお店を出すことになった。マーケット部を通じてつながりや、「このまちでやっていきたい」という想いが生まれて人生の節目となる出来事が起こった。「生駒をもっと良くしていくにはどうしたらいいか」を自分自身でも仲間とも考えられるようになっている
・1期は共通のマーケットイメージを持ってスタートできたのが楽しかった。2期生には共通イメージを持たずに、個が個のまま、個性が1つになったマーケットを作っていってもらって、それを見てみたい

1期生の話を受けて、「2期のメンバーはその場が必要とされるかどうかよりも、自分が必要な場を作りたいというイメージが強そうですね」「『やりたい』が叶うのは人生において大事なこと。それもこのマーケットがきっかけでというのが素晴らしい」「マーケットは失敗してもいい場。1回目に学んで、2回目に活かせたらいい」と鈴木さんが感想を話します。

マーケットで実現したいこと
最後に、「マーケットでこんなことをやってみたい」を個々に考えて全員で共有しました。

・焚火マーケット。1人でも家族とでも知らない人とでも
・電車の改札を出てすぐのような身近な場所でやってみたい
・体験したことない、食べたことないものをやってみたい。例えば、フライド大根
・フリマのように、「こんなん売っていいの」をやってみたい
・生駒駅南側を活用したい
・写真サービス。お母さんと子どもの写真って少ないし、家族写真もいい
・自分の得意なもの同士を交換して、お金を使わないマーケット
・生駒駅前で定期開催できたらいい

 

「1人だとできなかったことも、他の人が話していたことがヒントになってつながって、別のアイデアが生まれるのがとてもいいですね」と鈴木さんがまとめて講座は終了。

「暮らし」「ひと」「人生」についての話がみなさんの経験談や心の内から多く語られていました。どんなマーケットを作りたいかという話以前に、「このまちでどう幸せに過ごしたいか」「どうすれば幸せに過ごせるか」というまちへの想いが根底にあり、それを具現化しようとしているメンバーが多いことを、今回の講座でも強く感じました。
今日挙がったみんなのやりたいことが、どうマーケットの中に集約されるのか、はたまた、統一感はないけれど個性が際立つマーケットになるのか、全部ひっくるめてこの先の展開にワクワクします。

いよいよ次回の講座が最終回。マーケット開催の話が具体化していきます。

レポート:いこまち宣伝部5期生・いこまちマーケット部1期生 田村るみ
写真撮影:いこまち宣伝部6期生 中村京子

■これまでの講座レポート
1回目講座/好きなマーケットを伝え合おう
2回目講座/マーケットがある日常を考えよう

■マーケット部募集ページ
いこまちマーケット部2期生を募集

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2024.11.07 UP

いいサイクルはじめよう、いこまではじめよう

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