【SWレポート】マイパブリック~あなたは、何を振る舞いますか?~
スタイリングウィークの最終回は、10月26日(土)に門前おかげ楼で実施した「マイパブリック~あなたは、何を振る舞いますか?~」。ゲストに、株式会社グランドレベルの田中元子さんと大西正紀さんを迎え、お手製公共「マイパブリック」のレクチャーとワークショップの後、ポットラックパーティで交流しました。
写真と宣伝部5期生の真下藍さんによるグラレコを交えて、振り返ります。
東京神田で2泊3日のキャンプイベント「URBAN CAMP TOKYO」を実施したとき、参加者は多かったのに、主催者が作りこんだワークショップや体験会には全く人が来なかったという苦いエピソードが語られました。
「受動的=消費する」「能動的=生産する」。キャンプを楽しむ人は後者であることがわかり、それなら能動性を発露させるきっかけをまちなかにつくろうと考えます。
道行く人にコーヒーを振る舞ってみたら、一人の人が立ち止まったことをきっかけに交流が生まれました。田中さんは、不特定多数の人とパブリックな関係をつくる空間を「マイパブリック」と名づけ、それを趣味として続けています。趣味には、
◇自分を満たす趣味
◇他者と楽しむ・交流する趣味
◇社会や世の中に貢献できる・役に立てる趣味
の3つがあり、費用がかかっても「趣味だから、お金がかかる」と納得しているそう。
3つ目の「社会や世の中に貢献できる趣味」はパーソナル屋台という仕組みがあれば個人でも展開しやすく、「あなたがしたいことは、あなたにしかできないこと。マイパブリックをたくさん作り、まちを自分たちのものにしていこう」と呼びかけました。
レクチャーのあとは、参加者それぞれが自分のパーソナル屋台を考えます。ルールは明瞭。人のため、まちのためではなく、自分が楽しいことをすること。そして、趣味だから無料で振る舞うこと。
わずか20分ほどのワークタイムに具体的なアイデアが続々。元子さんと大西さんの絶妙な合の手を交えながら、オリジナルのパーソナル屋台案を全員が発表しました。
洗剤や洗濯についてレクチャーする「ウォッシャブル」、お酒を飲みながら焚き火を囲んで歌う「酒と焚き火と歌と男と女」、広場でスラッグラインなどの遊具を持ち寄って遊ぶ「あそviva」、出会った人に写真をとってプレゼントする「本日は記念日なり」…。
「こんなにまちのことをワチャワチャ話せるまちって、あんまりない。機会があったらやるじゃなくて、今すぐやって」と元子さん。
ポットラックパーティでは、家で育てた栗の渋皮煮、手作りの卵焼きやパン、地元に愛されるスイーツ、出身地の郷土料理などがテーブルに並び、ゲストを囲んで話が弾みました。途中、アンコール講演で喫茶ランドリーの話をしてもらうサプライズも。
アンケートには「周りの人も巻き込んで、やりたいことやります」「能動的に動くというキーワードを忘れず行動したい」「屋台、必ず実現させます」と前向きなコメントが並び、生駒のまちがますます豊かになる兆しを感じる時間になりました。
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2019.10.29 UP