素敵なお店と、地域の人が出会う
こま市
毎年4月に往馬大社で開催される手作り市。「ひとつひとつに想いをこめて作る素敵なお店と地域の人たちとの出会いの場所が、往馬大社であってほしい」と、2015年から始まりました。市内や市外を問わず、主催者によって選び抜かれた60以上の出店者が勢揃い。毎年テーマによって表情を変える「こま市」は、たくさんの力に支えられています。
自然に人がつながる空間に魅了されて

仕掛け人である丸山尚子さんと町矢真美さんは10年以上前、町矢さんが出店していたイベントで出会いました。書家の町矢さんが作る「豆本」に心惹かれた丸山さんが、作品をオーダーしたことが始まりで、意気投合。
その後、二人は生駒駅近くのカフェを借りて、自らが出店するマルシェを開催します。これがきっかけで「生駒で人と人が出会う場所をつくりたい」と「こま市」が動き出しました。
「開催するなら、私のパワースポットである往馬大社だと決めていたんです。いろんな年代の人をひきつけ、循環するイメージが、ぴったりだと思いました」と丸山さんは話します。
多様な人が関わり、輪が広がる

出店者は募集せず、丸山さんが何度も通い、好きになったお店の中からテーマに応じて厳選しています。味やクオリティはもちろん、「こま市」の目的に賛同してくださるかも重視。丸山さんが出店交渉、町矢さんは打合せや事務作業、そして「こま市」の題字を担当しています。
関わる皆さんが新しい出会いを楽しめるよう、会場レイアウトは何度も練り直します。「自分が参加する側だったら、何が一番嬉しいか」を考えて企画されているからこそ、居心地が良いのでしょう。
もちろん開催までの苦労はたくさんありました。それを乗り越えられたのは、たくさんの協力のおかげ。友人や家族だけでなく、神社に関わる地域の人たちや大学生ボランティアといった多様な人が協力し、当日の運営をサポートしてくれています。
「決して、私たちだけのこま市ではありません。出店者、来場者、ボランティア、関わってくださる方、それぞれにとってここで生まれた輪が、次のアクションにつながる起点になる、そんな市であったらいいなと思います」(2019.10.25)

WRITER 花川かなえ
福岡県北九州市出身。2016年から生駒市在住。一児の母。子どもの自己肯定感を育むアルバム教室・手足形アート教室June berry主宰。今まで住んできた街と印象の違う生駒をもっと知りたいと思って、いこまち宣伝部に参加。趣味は写真を撮ることと食べ歩き。今後も生駒ライフを楽しみたいです。(いこまち宣伝部4期生)